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もの忘れと認知症の違い

こんにちは。けごや薬局です 😀

「あの人、誰だっけ?」「あれって、何だったっけ?」
皆さんは名前や言葉が、すぐ出てこない・・・そんな経験はありますか?

誰でも年齢とともに、人の名前が思い出せなくなったり、
もの覚えが悪くなったりすることはあります。
こうした、「もの忘れ」は脳の老化によるものです。
しかし、認知症は「老化によるもの忘れ」とは違います。

■老化によるもの忘れと認知症の違い

【原因】
老化によるもの忘れ・・・脳の生理的な老化
認知症・・・脳の神経細胞の編成や脱落

【もの忘れ】
老化によるもの忘れ・・・体験した事の一部を忘れる(ヒントがあれば思い出す)
認知症・・・体験した事を丸ごと忘れる(ヒントがあっても思い出せない)

【症状の進行】
老化によるもの忘れ・・・あまり進行しない
認知症・・・だんだん進行する

【判断力】
老化によるもの忘れ・・・低下しない
認知症・・・低下する

【自覚】
老化によるもの忘れ・・・忘れっぽいことを自覚している
認知症・・・忘れた事の自覚がない

【日常生活】
老化によるもの忘れ・・・支障はない
認知症・・・支障をきたす

・もの忘れによって、日常生活に支障をきたしているか
・本人が忘れていることを自覚できているか
・もの忘れの範囲
などが、認知症に気づくためのポイントになります。

 

■認知症の薬物治療
認知症により失われた記憶や機能を回復させ、病気を完全に治すお薬はまだありません。
症状の進行を遅らせるお薬、不安、妄想、不眠などの症状を抑えるためのお薬による治療が中心となります。
進行を遅らせることで、ご家族と一緒に過ごす時間を長くすることができ、
またご家族、介護者の負担を軽くすることにもつながります。

 

■認知症の非薬物療法
ご本人が今できること、興味を持っていることを活かし、
快適な環境づくりを心がけます。

過去に慣れ親しんでいた歌や玩具、道具などを利用し、
人生を振り返ることでご本人の自己認識の回復をはかる『回想法』など、
さまざまな療法があります。

ご家族や友人とのコミュニケーションやデイサービス、グループホームでの
おしゃべり、ゲームなども頭と心を活性化するための大切な刺激となります。

 

■早期発見がカギ
他の病気と同じように、認知症も早期発見・早期治療がとても大切です。
一人暮らしなど同居人がいない場合は、少しの変化に気付きにくく、

見逃してしまうこともあります。

定期的に直接会いに行くのが難しい場合は、電話やビデオ通話などを利用して、
日常的にコミュニケーションをとるように心がけましょう。