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水ぼうそうと同じウイルス「帯状疱疹」

こんにちは。けごや薬局です 😀 

今回は80歳までに約3人に1人が発症するといわれている

「帯状疱疹」について、お話しさせていただきます。

 

■帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは

帯状疱疹は、多くの人が子供の頃に感染する水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。
皮膚症状だけでなく、神経の痛みの症状も現れます。

水ぶくれ(疱疹)が帯状に集まって生じることから、「帯状疱疹」と呼ばれています。

日本人の成人90%以上は、帯状疱疹の原因ウイルスが体内に潜伏していて、
50歳以上になると発症率が高くなるといわれています。

 

 

 

■帯状疱疹の症状

1.体の左右どちらか一方の神経に沿って、

 ピリピリ、ジンジンするような皮膚の痛みや違和感、

 かゆみが起こります。

2.痛みやかゆみが起こった部分が赤くなり、

 小さなブツブツした発疹ができます。

 多くは胸や背中、腹部などの上半身に現れます。

 顔面、特に目の周りに発症する場合もあります。

3.発疹は小さくて透明な水ぶくれに変化します。

 数ミリほどの小さな水ぶくれが、どんどん増えていきます。

 新しいものと古いものが混ざり、帯状に集まって広がります。

 

 

4.水ぶくれはやがて濁って、時には黄色になります。

 血液を含んだ黒ずんだ色になったり、

 膿がたまることもあります。

5.水ぶくれや膿が破れたら、2~3週間で黒褐色のかさぶたとなり、

 4~6週間くらいで、かさぶたも取れて皮膚症状は治ります。

6.皮膚の症状が治ると、痛みも和らいでいきますが、

 まれに神経の損傷によってその後も痛みが続くことがあります。

 また、色素沈着や傷跡が残る場合もあります。

 

 

 

■後遺症、合併症に注意!

帯状疱疹の合併症の中でもっとも多いのが、
皮膚の症状が治った後も痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」という後遺症です。
軽く触れただけで痛みを感じ、睡眠や日常生活に影響が出る場合もあります。

 

おでこや目、鼻の周りなど顔面や頭部に帯状疱疹ができた時は、要注意です!

目に感染して、角膜炎や結膜炎、ぶどう膜炎、視力低下や失明に至る場合もあります。
顔面神経の麻痺を起こしたり、めまいや耳鳴り、難聴などの症状が現れる可能性もあります。

主治医から眼科や耳鼻科を受診するように言われたら、必ず受診するようにしましょう。

 

 

■原因(水ぼうそうとの関係)
帯状疱疹と水ぼうそうは、「水痘ウイルス」という同じウイルスが原因で起こります。
水ぼうそうが治った後も、ウイルスは背骨に近い神経に潜んでいます。

加齢や疲労、ストレス、病気などによる、免疫力の低下をきっかけに、
潜んでいたウイルスが再び増え始め、隠れていた神経にそって、皮膚と神経を攻撃します。

そのウイルスの攻撃によって、帯状疱疹を発症すると、皮膚の痛みや違和感が起こるのです。

 

 

 

■治療と予防
帯状疱疹は早期に治療を開始するほど効果が期待できます。
症状が現れたら、速やかに医療機関を受診し、医師に相談するようにしましょう。

帯状疱疹の治療は、原因となっているウイルスを抑える抗ウイルス薬と、
痛み止め(鎮痛剤)が中心となります。

医師の指示どおり、決められた用法・用量を守り、
自己判断で服用を中止しないようにしましょう!

 

帯状疱疹を予防するためには、免疫力を低下させないことが大切です。
十分な休息を取り、疲労やストレスのない規則正しい生活を送るよう心がけましょう。

日光を浴びることも免疫力アップに繋がります。

暴飲暴食は避け、適度な運動、質の良い睡眠、
自分なりのストレス解消法も見つけていきましょう。